『起業前夜』読了
高任和夫著『起業前夜(上・下)』を読み終えた。
証券会社の「飛ばし」の真相を主人公の雄二が探りながら、中小企業の株式公開の仕事を進めていくという話。高任さんの話は、主人公が実力がありながら何となくパッとしない感じで描かれている。今回もそんな感じなのだが、その人物が大きいことをやってしまうところがおもしろい。結局、最後には会社を辞めて、自分の会社を設立するところで話は終わる。
今まで読んだ作品と少し違うのが、主人公の家族の描写だ。妻は前半、今までの作品通り、主人公にヒントなり何なりを与える立場なのだが、そうじゃなくなって、関係が徐々に冷え込んでいく。その先は描かれていないのでわからないが・・・・・・。子供が登場したのは、初めてだ。子供とは、最初、ほとんど会話もなにもないが、途中から会話が入ってくる。これがなかなかいい。で、そのバランスをとるためか、妻との会話、関係が変わってくる。そんなものかな?
でも、この手の小説としては、やはり、高任さんはおもしろい。
次は、井沢元彦著『世界の[宗教と戦争]講座』だ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント